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市民スポーツ祭 準々決勝


台風19号が通り過ぎた翌日、天気は快晴となり市民スポーツ祭の準々決勝が開催された。

対するは、浜松ドリームアローズ。

ベスト4を賭けた試合、選手達の気合も、より一層高ぶる。

ヤンキース先攻で、その戦いの火蓋は切り落とされた。

初回、いきなり試合が動く。

2番打者がFBで出塁し、迎えた3番打者キャプテンの打席。

二球目をそのバットが捉えた。

皆の支援を集めるその打球はライト頭上を越え、そのままライトフェンスの向こうへと飛び込んで行った。

審判の手が頭上で回された。

ツーランホームラン。

先制となる2点をもぎ取る。

歓喜する選手達、しかし相手はドリームアローズ打線。それだけでは安心は出来ない。

その裏、相手の先頭打者に二塁打を許し、2番打者にもいい当たりの打球を放たれる。

しかし、ここはレフトの好守。捕球後の二塁への送球にも気迫が現れる。

続く3番打者にもヒットを許し、流れを持っていかれるかと思った所で、続く4番打者の内野ゴロの間に許した1点のみに失点を押さえ、流れを切る。

2回には、8番打者の気迫のヒットから、相手投手の乱れを突き、1点を奪う。

裏にDBで出した走者を、一打席目でヒットを許した1番打者に、またもヒットを打たれ1失点。

しかしその後の打者を押さえ、3-2と1点リードで試合を進める。

途中、二塁付近にふらふらっと上がったフライ。

ショートがいい動きを見せ、きっちりと捕球。

この時、セカンドも積極的に捕球をしにいき、少し交錯する。

しかし、この積極性が試合の流れを掴める要因なのだ。

そして、その背後にはセンターも既に追いついていた。

この姿勢が、この試合を掌握する。

3回以降、お互いにチャンスがなく締まった展開が続く。

そして6回にキャプテンの三塁打が飛び出し、ワンアウト3塁。

続く4番、エンドランに失敗するも、相手のエラーでホームイン。

流れがこちらにあった。

二点リードで迎えた最終回裏、先頭バッターがファーストのエラーで出塁。

嫌な空気が漂う。

続く打者を三振に取り、流れを切ったかように思えたが、次の打者にDBを与えてしまい、同点のランナーを出してしまう。

ここでここまで好投してきた先発投手に代えて、投手交代。

迎えるは、本日二打席二安打の好調一番打者。

一打出れば同点、もしくはサヨナラとなる。

その四球目、二遊間へと転がる打球、ショートがその打球を逃さなかった。

併殺は取れなったものの、二塁でアウトをきっちり一つとり、2アウト1、3塁。

1塁走者が進塁し、2、3塁と一打出ればという状況は変わらない。

そして迎えた2番打者。

その二球目。

バットに当たった打球は、地面にバウンドしピッチャーが掴んだ。

そのボールは一塁に送球され、ファーストががっちりと掴んだ。

3アウト。

試合終了。

4-2。

ヤンキースの勝利となり、ベスト4を勝ち取った。

試合に対する気持ち。

打球に対する気持ち。

打席に入り、投球に対する気持ち。

それが流れを掴む大事な力。

その力で手に入れた勝利。

それを忘れないで欲しい。


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